みんなの思い

 「本当ですか!!!」

 子供たちへの思い。

 僕は、そのことしか考えていませんでした。大会当日に正式に認められた追加登録選手たちの出場。
 
 2010年5月4日(火)全日本少年サッカー大会 16ブロック1次予選 青梅市立第四小学校

 1試合目 vs はむら少年

 鎌田コーチと僕は審判をしていたため、試合前のウォーミングアップはトレドコーチと一緒です。選手たちの気持ちも高まってきました。

 「ピーーーーーー!」

 試合がスタートしました。やはり、さすがに相手は6年生中心のメンバー。プレーのスタンスが大きく、4年生たちは苦労していました。しかし、気持ちを前面に出し戦う選手たち。
 そうこうするうちに、セットプレーから2点取られ、そのままハーフタイム。

 「大丈夫。流れの中からの得点ではないから。いいサッカーをしているよ。」

 トレドコーチは、前向きな言葉をかけ続けます。

 そして、、、。

 「ゴラッソーーー!!!ゴラッソーーー!!!トレドコーーーーーチ!!ゴラッソーーーですよ!」

 コーナーキックから1点を取り返しました。

 「ゴラッソ」

 美しく、素晴らしいゴール。ブラジルの人たちは、そう呼びます。

 2対1。試合終了の笛が鳴りました。

 2試合目 vs 青梅4SC

 相手は昨年の準優勝チームです。しかし、僕はこの試合で、あらためてサッカーの素晴らしさと難しさを同時に感じました。

 2対1。短い時間ではありますが、このスコアは僕たちの勢いを物語っていました。応援に来てくれていた、お父さんやお母さん、U-9のみんな。選手の兄弟たち。

 「お願いします、、、。お願いします、、、、。」

 僕には、トレドサッカークラブの祈りが聞こえていました。

 2対2、2対3、2対4、2対5、、、、、、、6、7、8、、、、、、、、、、、。

 2対8。全日本大会は終わりました。

 「嬉しいよ。前田コーチ。負けることは、もちろん悔しいけど。この短期間で、ここまで選手たちがプレーしてくれて本当に嬉しいよ。」

 トレドコーチは、そう言ってくれました。

 4年生。プレーについていくことがやっとだったかもしれないけど。戦う気持ちを持ってプレーしてくれました。4月からU-12での練習になり、慣れない環境の中、不安なことも多いかもしれないね。試合に出れなかった選手も、みんなで応援してくれました。本当にありがとう。

 5,6年生。チームを引っぱってくれた5,6年生。まだまだ、みんなはサッカー選手としても人間としても大きく成長します。この思いを胸に、歩いていってほしいです。

 もし、サッカーが、もっともっとうまくなりたかったら、人の何倍も練習するしか方法はありません。僕も、サッカーに人生を捧げようと、毎日、毎日、暇さえあれば自分の課題を考え、練習をしていました。

 サッカーのためにささげた時間。

 僕は、今でも、その時間を後悔したことはありません。

 これからの子供たちへの期待を胸に、前田コーチもボールを追い続けます。