強い気持ち

「声が出てないと思います」

 ミーティングの最中、ある選手が、こう言いました。

 4月24日(土)神奈川県のあざみ野にて「J-フロンテッジ」とU-12が練習試合を行いました。
前田コーチと一緒に現地へ向かった選手は、5時起きで電車に乗り込みました。

 「眠いのかな???」

 8時〜10時まで10分ゲームを休憩をはさみながらプレーしました。揃ったメンバーは全員で7名。スタートから、いきなり3失点、、、。

 「もっと勇気を持ってプレーしようよ!!!!!!」

 ミスを恐れず、積極的に動くこと。考えるスピードを上げて、身体よりも頭が先に疲れるくらい考えること。少しづつ、少しづつでいいから、、、。

 「ナイス!ナイスプレー!最高だよ!!」

 身体も気持ちもリラックスしてきた選手たちは、どんどん動きに積極性が出てきました。シュート、パス、ドリブル、ディフェンス。ミスを恐れず、自分を表現すること。仲間を励ます声。

 「もう、終わりなんですか?」

 2時間、走り抜いたみんなの顔には、眠気眼からは見ることのできなかった輝きが見えました。

 「そうだね。今日は終わりにしよう。みんな最高だったよ」

 僕は心から、みんなに、そう、声をかけました。

 サッカーで大切なこととは、いったいなんだろう?
技術、体力、精神力。もちろん、どの要素が欠けてもいけません。
 しかし、気持ちの部分はすごく大切な要素です。
自分はサッカーで何を目指したいのか?どんな人間になりたいのか?

 僕は15歳でブラジルにいた頃、午前、午後2時間づつ毎日のように練習していました。灼熱の太陽の下、本当にきつくて、泣いてばかりいました。だけど、僕の心の中には目指すべきものがありました。
 23歳で大学に入学し、片道3時間はかかる通学を、4年間、1度も遅刻することなく通い続けました。
 
 「自信」

 自分を信じること

 みんなには、そんな人間になってほしいです。